その昔・・・と言っても、ちょっとやそっとの昔ではありません。
おそらく昭和40~50年代のハナシなので、ソートーな大昔です。
北海道などではどうなのかは定かではありませんが、基本的に現代の日本において、クルマにエアコンが無いことは考えられません。
ワタクシメが社会に出て、自家用車を購入した昭和60年代では、高級車こそエアコンは標準装備でしたが、大衆車ではオプション扱いでした。
さらにそれ以前、この画像のような「カークーラー」が助手席側ダッシュボードの下にデンと鎮座されておられました。
助手席側ダッシュボードの下とは、言い換えれば助手席乗員の膝のすぐ前ですから、エアバッグやシートベルトプリテンショナーなどの安全装備が満載の現在では、絶対に許されない位置です。
たとえ乗員がフロントガラスを割って外に飛び出してしまうような大事故でなくとも、万が一事故を起こしたら助手席のメカケの膝はグチャグチャになり、経済的に成功したオッサンも一生彼女の面倒を見ることになって経済的に困窮することになるわけです。
ちなみに、このカークーラー、ワタクシメの歳でさえ、かろうじて「見た記憶がある」程度のシロモノですので、ワタクシメよりヤンガーなオッサンはご存じないかもしれません。
この話のミソは、ダッシュボード下のニークラッシャーは「カークーラー」であり、「エアコン」ではないことです。
さて、このエアコン・システムのナニが電動化されたかと言えば、コンプレッサーです。
今でも、ほとんどのクルマではエンジンからベルトを介して作動させていますが、エンジンがない電気自動車はもちろん、エンジンが止まっている時間が長いハイブリッド車ではエンジン回転に頼らないコンプレッサーが必要となります。
最初に実用化したのは電装メーカーのサンデンで、1990年代のことだそうです。
この電動コンプレッサー、効率自体はベルト駆動式より劣るそうです。