ミラーサイクル

- 第1回 **サイクルって? -

2014/09/03 公開

クルマ関連で**サイクルと言えば、オッサンが思い出すのは4サイクルと2サイクルです。
4ストローク、2ストロークとも言います。

RZV

そう、バイクに乗っていたオッサンならピンときますよね。4スト、2ストと呼んでいたアレです。
2ストと言われれば、ワタクシメと同世代のオッサンなら思い出すのは一連のレーサーレプリカ。
最強はヤマハ RZV500Rやスズキ RG400γ、ホンダ NS400R。今では考えられないレーサーレプリカ全盛の頃です。

先輩オッサンなら思い出すのは、カワサキ 500SS MACH III やスズキ GT750でしょうか。
マッハスリーにウォーターバッファロー。下の世代の我々には危険な香りのするバイクでした。

cervo

クルマでは、ワタクシメの記憶に残っているのはスズキ フロンテクーペとセルボです。
この両車、2サイクルエンジンをリアに搭載したRRでした。
ワタクシメの場合、1976年に生産を終えたフロンテクーペはあまりなじみがございませんが、セルボの方は知人が乗っておりました。
ただしノーマルではなくチャンバーが付いていて、パランパランと快音を発していた記憶があります。
このセルボの方も1982年に生産を終えました。

クルマに限らずバイクの方も、厳しくなる排出ガス規制に対応できず、2サイクルエンジンは今や絶滅。
パワーバンドに入ると刹那、フロントタイヤが浮き上がるほど加速するトルクの立ち上がりは忘れえませんが、吸気(掃気)と排気にきちんとした仕切りを持たず生ガス垂れ流し、しかもガソリンにオイルを混ぜて燃やし、それを後処理なしに大気に放出してしまうのですから、環境規制の厳しい現在、生き残れはしないでしょう。(ザンネンナガラ

話をクルマに戻します。
現在クルマで使われているのは4サイクルエンジン。
吸気、圧縮、燃焼、排気の4つの行程で回転しているので4サイクルです。
この4サイクル、いくつかの種類があります。

その一つ目はディーゼル・サイクル。マツダ SKYACTIV-Dの稿でも扱いましたが、燃料を圧縮行程中のシリンダー内に噴射して自己着火させる仕組みです。
考え出したのはドイツ人のルドルフ・ディーゼルさん。

一方ガソリンエンジンで使われているのがガソリン・サイクルで、考案したのがやはりドイツ人のゲルハルト・ガソリンさん・・・・と言うのは真っ赤なウソで、
一般的なガソリンエンジンはオットー・サイクルと呼ばれています。
今度はホントですが、ドイツ人のニコラス・オットーさんによって考案されました。

そしてそのオットー・サイクルを改善したのがミラー・サイクルというわけです。
考え出したのはアメリカ人のラルフ・ミラーさん。
このテのエンジンをアトキンソン・サイクルと呼んでいるメーカーもありますが、ミラー・サイクルとアトキンソン・サイクルの差がややこしいので、話を後ほどに回します。
この稿では、ミラー・サイクルとしてお話いたしますので、予めご了承ください。
ちなみにアトキンソン・サイクルを考案したのはイギリス人のジェームズ・アトキンソンさんです。



以上をまとめると以下の通り。
cycle



歳をとるにつれ、面倒臭いことが増えます。
イヤ、その言い方は正確ではありません。

今まで面倒くさくなかったことが面倒くさくなってくるのです(涙

例えばワタクシメの場合、新しく買ってきたHDDの録画機能付のテレビやブルーレイ再生機。
なんだか結構厚めの説明書が付いています。
若い頃は、この手の説明書を嬉々として読んでいた記憶があるのですが、今ではそれは息子の仕事。

クルマを買うとついてくるナビの説明書。これも手ごわい・・・と言うか、端から白旗です。
いろいろな機能がついているようですが、ワガ愛車のナビは単純に地図表示装置です。

さらに思い出しました。
ワタクシメがまだ若い頃、素晴らしい内容の書類を作成してある上司に見せました。
その上司、1ページ目を開いただけで突き帰えしてきます。
「こんなんダメだよ」
自分で言うのもなんですが、素晴らしい内容だったのです(タブン
なのに1ページを開いただけでダメ出し・・・
ドコがドウ駄目なのか、まったく見当がつきません。
上司曰く

こんなに小さい字じゃ読めないよ!

意味が分かりません・・・

特別小さなフォントを選んだわけではありません。ちゃんとwordで11ptで作成したのです。
どうしてこれが読めないのか、意味が分かりません・・・・でした。

けれど、今ならわかります。
老眼・・・・
なんという寂しげな言葉でしょうか。
必死に抗えど、日々押し寄せてくる老いの先兵。
あの時の上司、ゴメンナサイ。
やっとあなたの気持ちが分かりました。

そして老眼が始まった、もしくは進んでしまったオッサンの皆さんにお願いがあるのです。
このミラー・サイクルのお話をするにあたり、どうしても避けられない面倒臭い話が二つあるのです。
バルブタイミングと、圧縮比です。

あ~メンドクセエ。絵とアニメーションだけで説明しろよ。

なるべく、努力します。
次回、これらについてお話をしますが、どうかメンドクサがらずに読んでいただければと思います。

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ワタクシメが開発に参加した、自動車整備士資格取得のための
Web教材「i-Tasu」の宣伝です。

i-tasu_1 i-tasu_2 i-tasu_3

i-Tasuは教育機関向けなので、このサイトを覗いていただいている読者方々の大部分にはあまり関係がないかと思いますが、

「ふーン、こんなのもあるんだァ」

くらいに思っていただけると幸いであります。

続く

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