先日、同世代の友人と飲んだときの話です。
しばらく前にホンダ オデッセイのテレビCMに出演していた外国人の俳優が話題に上がりました。
「あんな渋くてカッコいいオッサンになりたいよね~」的な話です。
で、問題なのがその俳優の名前。
顔は問題なく思い出せます。
出演した映画だってわかります。オーシャンズ11やパーフェクト ストーム。
最近ではコーヒーのCMでもよく見かけました。
しかし・・・名前が出てこない。
もちろん、ググればあっという間に答えは出ます。
でも、それはしたくない。
結局、30分近くあーでもない、こーでもないと激論(?)の挙句、友人が言い当てました。ワタクシメ、一敗です。
数日後、今度はワタクシメより10歳ほど先輩との会話で日本人の女優の名前が迷子になりました。
カルピスのCMに出ている可愛らしい女優さんです。
このときは、会話の翌日に「思い出したぞ!」とメールが来ました。ワタクシメ、二連敗。
さらに数日後にはAKBのコの名前が迷子です。
金融会社のCMに出ている、選挙の後に男性アイドルと浴衣姿での写真が出回ってしまったコです。
しかしワタクシメ、ココはがんばり自力で記憶の救出に成功。なんとか三連敗は阻止しました。
で、話は去年に戻ります。
運転中にラジオを聴いていたときの話です。
80~90年代洋楽オムニバスCDのCMです。
CM中では、それぞれ10秒から20秒程度、20曲ほどを連続してかけていました。
当然、独りドレミファドンごっこが始まります。
「グロリアエスティファン アンド マイアミサウンドマシンだ!」
「これは・・・フォリナーのアイワナノウだ!」
「フィルコリンズのカリブの暑い夜だ!」
100点満点とは言いませんが、80点以上はとれました。
毎日とは申しませんが、比較的よく目にするジョージクルーニーや、長澤まさみや柏木由紀は出てこないのに、30年も前のグロリアエスティファン アンド マイアミサウンドマシンはパッと出てくる・・・。
脳ミソとは、ホントに不思議なものです。
前置きが長くなりました。
本稿、まずは点火系から話を進めてまいります。
メカ好きオッサンの皆様方には言うまでもなく、自動車用ガソリンエンジンはスパークプラグの火花によってガソリンを燃やしています。
このずっと後に触れるつもりですが、研究中の究極ガソリンエンジンにはスパークプラグなしで回転するそうですが、そんな夢のエンジンが登場するのはまだ少し先の話。
オー昔から今日現在まで、ガソリンエンジンの中でスパークプラグがせっせと火花を飛ばしております。
もうちょっと細かく見てみますと、火花はスパークプラグ先端の電極間にある1mm程度の空間で飛んでいます。
火花を飛ばすには1.5万~3万ボルトの電圧が必要となります。
でもご存知の通り、クルマのバッテリーは12ボルト。
要求電圧が2万ボルトだとすると、19988ボルト足りません・・・。
で、必要になるのが12ボルトを2万ボルトに昇圧させるイグニッションコイルです。
その昔、ボンネットを開けるとこんな部品がついていたのをご記憶のオッサンもいらっしゃるはずです。
このイグニッションコイル、6気筒エンジンが6,000rpmで回転しているときには1分間に18,000回も2万ボルトの電圧を作り出しています。
1分間に18,000回なんて、ちょっと想像を絶する仕事量ではありませんか!
それをエンジンルームの片隅で、薄っすらとほこりをかぶりながらも与えられた仕事を黙々とこなす、とても健気な部品です。
今のクルマでは形が変わってしまっているうえに、そもそも見ることのできない位置に取り付けられているので、残念ながらこのイグニッションコイルの姿を目にすることはありません。