オートマのまとめ

- 第2回 ステップ式AT -

2015/03/09 公開

昔はオートマと言えばコレでした。
前ページでも触れましたよう、ワタクシメが運転免許を取ったときでも、2速ATがかろうじて残っておりました。
ホンダのシビックやシティーに搭載されたホンダマチックです。
とは言うものの、実はコレ、オートマチックではありませんでした。自動で変速しないのです。
通常運転時に選択する☆レンジ(一般的なオートマのDレンジにあたるのでしょうか)と、1速のLレンジを手動で変速するのです。
なのでセミATなんて呼ばれていましたが、自動で変速しないので「セミ」もへったくれも自動(オートマチック)じゃないのに「セミAT」・・・どう考えてもヘンです。
ついでに申し上げると、シングルクラッチ式のATをAMT=オートマッチック・マニュアルトランスミッションなんて呼びますが、直訳すれば自動手動変速機ですから、これもどう考えてもヘンです。
なにやら、新しく作り出されたものにわかりやすい名前を付けるというのは大変そうですね。

で、いきなり前言撤回ですが、実はホンダマチック、変速しているんです。
ギアは手動で変えるのだけれども、自動で変速している・・・。禅問答のようですが、その答えは次ページにて・・・。

lever さてさて、その2速AT。
ワタクシメの記憶に一番残っているのがホンダ トゥディです。
2気筒550ccエンジンと2速ATの組み合わせは、信号待ちでブレーキを放しても、エンジンがプルプルと振動するだけでクリープで前に進まないほど頼りなく、かつ可愛らしくありました。
ただし、その可愛らしさは、厳しい軽自動車枠のなかでも伸びやかと言っていいほどのプロポーションと、

今井美紀さん

に原因があることは、疑う余地がございません。


ご記憶ですか、テレビCM?
当時、若人のワタクシメにとって、今井美紀さんは「ちょっとだけお姉さん」の憧れの存在でした。
彼女の可愛らしさ、清楚感と、トゥディのキュートさがとてもよくマッチしていました。
せっかくなので動画サイトのリンク貼っちゃいます。
「キュン!」ときますよ、胸が!

あ~ァ、
オレも今井美紀さんのような綺麗なおねえさんと一度くらいは付き合ってみたかったな~ァ・・・





閑話休題
ちょ、ちょっと待ってください。誰ですか?

♪恋した~ら、新しい風が吹~く♪

って歌ってるのは! ちゃんと戻ってきてください。

lever

で、その後、ステップ式ATは4速時代が長く続きます。
もちろん3速ATもありましたが、ワタクシメの記憶にはあまり残っていません・・・
あっ! ありました、1台だけ。
ディムラー ダブルシックス シリーズⅢです。
なぜか英国製のこの高級車が身近にあったのです。
1968年に登場したXJ6 シリーズⅠから基礎設計を変えることなく30年近くも作り続けられたまさに生きた化石、ふるーい5300ccの12気筒エンジンに、ふるーい3速ATを搭載していました。
3速と言えども、5300ccなんてエンジンはそうそうありませんでしたから、ATの段数が少ないからと言って特に不満を感じることもなかったと記憶しています。
しかしそれ故、「効率」という言葉からはかけ離れた存在で、都内を走ると2km/L程度の恐ろしい燃費でした。

lever

まあとにかく、ワタクシメが若かりし頃は4速ATが全盛というか、オートマと言えば4速ATであったとも言えます。
長らく続いた4速全盛時代でしたが、1989年についに5速ATが登場します。
どーせまた、丸印に3本線のあのメーカーだろうなと思ってググってみたら、アラ大変。
世界初の5速ATは日本のトランスミッションメーカーのジャトコ。日産セドリックに搭載されたそうです。
と、ここまで書いて思い出しました。
Y31型 日産 セド・グロにありましたね~5速AT!
グランツーリスモ、略して「グランツ」と呼ばれていたグレードはカッコよかったですね~
特にボディ色が黒のヤツ。ちょっとワルめで、イヤ、相当ワルめで、おっかねーオニイさんが乗ってそうでしたが、かっこよかったことは太鼓判です。

さて、1989年に5速になったステップ式ATが6速になるのは2001年のBMW7シリーズからです。
5速から6速の1速増えるのに12年を要したことになります。
ところがその翌年の2002年、メルセデスベンツ Eクラスで7速ATが登場します。
そして2006年、日本のアイシンAWが8速ATを開発し、レクサス LSに搭載されました。
さらに2011年、ランドローバー イヴォークに9速ATが、そして現在、複数メーカーが10速ATを開発しているようです。

はてさて、話を戻して4速ATです。
いろいろググって見つけたのがGMのHydramaticで、WiKiには「1939年から1940年モデル用に搭載された4速オートマチック」とありました。
これが世界初の4速ATであるかどうかの確証はありませんが、日本ではゼロ戦を開発していたころからアメリカでは4速ATがあったとは・・・さすがオートマ大国・アメリカでありますな。
ちなみにアイシンAW社のサイトに、「1977年世界初のオーバードライブ付4速ATを開発」との記載がありますが、
これはGMのHydramaticは4速がギア比1:1、つまり最も高いギアでもエンジン回転数とトランスミッションから出る回転数が同じで、
アイシンの4速ATは4速目では増速、つまりトランスミッションから出る回転数がエンジン回転数より高くなります(オーバードライブ)。
このオーバードライブのギア比がついたオトーマをアイシンAWが世界初で開発したようです。




で、ここまでオートマのギヤの段数について調べてみましたが、GMのを世界初の4速、2015年に10速が登場すると仮定してグラフにすると・・・

graph

どうでしょう? 一目瞭然ですね。
4速から6速までたった2速増えるのに61年を要したのに対し、6速から10速まで4速増えのに14年しかかからない。
この急速な変化は何故でしょう?

ズバリ、燃費!

だそうです。

二酸化炭素排出量を減らすため、メーカーは何としても燃費を良くしたい。じゃないと罰金を取られるようになってしまいます。
燃費を良くするためにはエンジンも改良するし、車体も軽くする。そしてオートマは多段化。
オートマ多段化で何故燃費が良くなるかというと・・・

高速道路での燃費を良くしたい

一番高いギアをなるべく大きな増速比にしよう

1速のギア比は、エンジントルクとの関係で決まってしまう

1速と一番高いギアの間が大きくなり、各ギアの変速ショックが大きくなる

大きくなった各ギアの間を多段化して埋めてしまえ

こーいったわけで、ステップ式オートマの段数は年々増えていっているようです。
4速AT全盛の時代、まさか9速とか10速のオートマが登場しようとは想像だに・・・、イエ、想像はできましたけどね、まさか本当にやってくるとは思ってもいませんでした。

さてさて、ではこの多段化の流行、どこまで突き進むのでしょうか?
もちろん、そんな高尚な推測をワタクシメごときができるわけがございません。
クルマではなくオートバイの話ですが、その昔50ccグランプリレーシングマシンには22段ギヤというのがあったそうです。
50cc2サイクルとなればエンジン特性は超ピーキーで、トルクバンドも極小であったでしょうから、その対応のための多段化であったと想像できますが、ステップ式オートマもそこまで増えたら面白いですね。
ただ、エンジンとトランスミッションを縦に並べるFR車ならともかく、狭いボンネットの中にエンジンとトランスミッションを横に並べなければならないFF車では、物理的にそろそろ打ち止めのような気もします。



さて、次回はいよいよステップ式オートマの構造に迫ります。

続く

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